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【実測C値0.5】大分の中古リノベで「新築超え」の気密は可能なのか?大工さんたちと挑んだ「見えない壁」との戦い

 

「中古住宅だから、寒いのは仕方ないよね」。もしそう諦めている方がいらっしゃったら、少しだけ私にお時間をください。その「諦め」が、実は家の寿命を縮めてしまっているかもしれないからです。

 

リノベーションにおける気密性能(隙間のなさ)は、単に「暖かいかどうか」だけの問題ではありません。それは、大切な家を「見えない腐敗」から守るための、一番重要な防衛線なんです。

 

数字は正直です。「C値0.5」という実測データが出たとき、私たちは「中古だから無理」という言葉を、過去のものにできたと確信しました。

 

築数十年の木造住宅であっても、歪みを丁寧に直し、職人さんが隙間なく手を入れてくれれば、新築以上の気密性能は十分に実現できます。この地道な作業こそが、ご家族の健康を守り、30年先まで家の資産価値を維持するための「親切な選択」だと、私たちは考えています。

 

「古い家は寒い」。そんな我慢はもう必要ありません。正しい知識と技術があれば、暮らしの景色は劇的に変えられるんです。

 

結論から言いますと、中古リノベーションでも新築以上の性能は出せます。でも、正直に言えば、それは決して簡単なことではありません。

 

大分の冬、足元から冷えるあの感覚と決別し、賢く家づくりをしていただくために。私たちが現場で挑んでいる「見えない壁」との戦いについて、少しお話しさせてください。

 

 

【この記事でお伝えしたいこと】

 

  • 「中古は隙間だらけ」という常識を覆した、実測データのお話
  • 家を中から腐らせてしまう「壁体内結露」を防ぐ方法
  • 部屋が少し狭くなっても「ふかし壁」を採用する理由
  • 30年後も家を守り続ける「見えない施工品質」について

 

1. 中古は隙間だらけ?定説を覆した「実測C値0.5」

 

「古い家は歪んでいるから、気密なんて取れないよ」。業界ではそう言われることもありますが、私たちはその定説に挑みました。そして、A邸のリノベーションで「C値0.5」という数値を出しました。

 

気密測定器の画面に、実測結果としてC値0.5㎠/㎡が表示されている様子

 

C値(隙間相当面積)は、家の「基礎体力」です

 

「C値」というのは、家全体にどれくらいの隙間があるかを示した成績表のようなものです。数字が小さいほど隙間がなく、優秀ということになります。

 

確かに、一般的な中古住宅は隙間だらけです。新築なら図面通りにプラモデルのように組み立てられますが、中古住宅は長い時間を経て柱が歪んでいたり、寸法がバラバラだったりします。

 

「リノベで高気密なんて、コストも手間もかかりすぎて無理だ」と敬遠されるのも、無理はないかもしれません。

 

 

なぜ、私たちは「無理」に挑んだのか

 

ですが、決して不可能ではありませんでした。実際、大分市のA邸プロジェクトで、既存の構造を活かしつつ、徹底的に隙間を埋める工事を行った結果、「C値0.5㎠/㎡」を実測で達成できたのです。

 

これは家全体でも「ハガキ半分」くらいの隙間しかない計算になります。「高気密」を謳う新築住宅でも、C値0.7〜1.0くらいが一般的ですから、これは胸を張っていい数字だと思っています。

 

C値0.5は家全体の隙間がハガキ半分程度であることを、一般的な中古住宅との比較で示した図

 

マニュアルが通用しない中古の現場でこの数字が出せたのは、特別な魔法を使ったからではありません。職人さんたちの「意地」とも言える、丁寧な手仕事のおかげです。

 

 

💡 カワノからのアドバイス

リノベーションを検討されるときは、素敵なデザインを見るのも楽しいですが、ぜひ「C値の目標はどれくらいですか?」「過去の実測データはありますか?」と聞いてみてください。自信を持って答えてくれる会社なら、見えない部分も安心できるはずです。

 

 

 

2. ただ断熱材を入れるだけでは、家が「病気」になります

 

「隙間」をそのままにして断熱材だけ新しくするのは、実はとても危険なんです。湿気の逃げ場がなくなって、壁の中でカビを育ててしまうことになりかねません。

 

 

暖かい湿気が、壁を腐らせる理由

 

「寒いから断熱材を入れ替えたい」。そうご相談いただくことは多いですが、ただ入れ替えるだけでは、かえって家の寿命を縮めてしまうことがあります。

 

以前、社内勉強会に来ていただいた「コア・エコ」の山根先生も強く仰っていましたが、中途半端な断熱は「壁体内結露(へきたいないけつろ)」の原因になります。

 

理屈はシンプルです。暖房で暖まったお部屋の空気には、たくさんの湿気(水蒸気)が含まれています。もし気密処理(防湿)が不十分だと、その湿った空気が隙間から壁の中へと入り込んでしまうんです。

 

冬に室内の湿気が壁内に入り、外側で冷やされて結露し、断熱材や柱を濡らす仕組みを示した図

 

「中途半端」が一番こわい

 

壁の中に入った湿気は、外の冷気で冷やされた外壁側で急激に冷えて、水滴になります。これが「壁体内結露」です。

 

濡れた断熱材はカビだらけになり、やがて大切な柱や土台を腐らせてしまいます。私たちは、これを「家の病気」だと考えています。

 

これを防ぐには、お部屋の湿気を壁に入れない「防湿」と、万が一入ってしまっても外に逃がす「透湿」。このコントロールを徹底するしかありません。

 

 

💡 カワノからのアドバイス

お見積もりの際は、断熱材の種類だけでなく「気密や防湿の処理はどうやって行いますか?」と質問してみてください。「そこまで気にしなくて大丈夫ですよ」と流さずに、きちんと説明してくれるパートナーを選んでくださいね。

 

 

 

3. 断熱材を絶対に潰さない。「ふかし壁」という選択

 

柱の厚みに合わせて断熱材をギュウギュウに詰め込むと、せっかくの性能が台無しになります。だから私たちは、あえて「ふかし壁」という方法を選んでいます。

 

 

断熱材にも「呼吸」が必要です

 

昔の家の柱(105mm角など)は、今の高性能な断熱材を入れるには少し奥行きが足りないことが多いんです。

 

ここで無理やり押し込んでしまうと、断熱材の中にある「空気の層」が潰れてしまって、ただの繊維の塊になってしまいます。これでは、カタログ通りの暖かさは発揮できません。

 

 

部屋が少し狭くなっても、守りたいもの

 

そこで私たちは「ふかし壁」を行います。今ある柱の内側にもう一つ下地を組んで、壁を少し厚くするんです。

 

正直に言えば、お部屋は数センチ狭くなります。でも、その数センチを譲るだけで、断熱材はふんわりと本来の力を発揮できますし、結露のリスクもぐっと下がります。

 

「広さ」も大切ですが、長く住む家の「質」を優先する。それが、プロとしての親切だと私たちは思っています。

 

 

💡 カワノからのアドバイス

「部屋が狭くなるのは嫌だから、薄い断熱材にしましょう」という提案より、「壁をふかしてでも、しっかり性能を確保しましょう」と言ってくれる提案の方が、実はご家族想いだったりします。

 

 

 

4. 針の穴も許さない。職人さんたちのチームプレー

 

どれだけ良い材料を使っても、最後にモノを言うのは「人」です。C値0.5という数字は、現場の職人さんたちが声を掛け合ってくれた証なんです。

 

解体から断熱・気密施工まで、職人が連携して丁寧に作業を進めるリノベーション工程の記録

 

「夏型結露」も防ぐ、賢いシート

 

現場には、どうしても矛盾が生まれます。大工さんが完璧に気密シートを貼ってくれても、その後に電気屋さんがコンセントの穴を開けますよね。ここで処理が甘いと、そこが空気の漏れ道になってしまいます。

 

だからカワノの現場では、職人さん全員で勉強会をして、「なぜ気密が大事なのか」を共有しています。

 

「この配管周り、テープ貼っとくよ」「ここの穴はどう塞ごうか?」なんて会話が自然に聞こえてくると、私は嬉しくなります。

 

職人やスタッフがリノベーション現場に集まり、気密施工や断熱納まりについて実地で確認・打ち合わせしている様子

 

データは嘘をつかない「通信簿」

 

また、夏場のジメジメした外気が壁に入って、冷房で冷えた室内側で結露する「夏型結露(逆転結露)」も怖いです。

 

これを防ぐために、湿気の通しやすさを湿度によって自動で調整してくれる「可変調湿気密シート(ウートップやインテロ等)」を使っています。

 

職人さんたちの連携と、賢い素材。この両方が揃って初めて、針の穴ほどの隙間もない「安心な家」が出来上がります。

 

 

💡 カワノからのアドバイス

もし可能なら、工事中の現場を見に行ってみてください。職人さんが気密テープを丁寧に貼っている姿を見れば、「あ、この家は大丈夫だ」と実感していただけると思います。

 

 

 

5. 高気密リノベーションで手に入る「資産価値」

 

高気密にする一番のメリットは、「家が腐らない」ことです。30年、40年と構造が元気でいられること。これこそが、一番賢いコストパフォーマンスではないでしょうか。

 

計画換気で、空気もきれいに

 

「C値0.5」の家では、足元から忍び寄る底冷えがなくなり、魔法瓶のように暖かさが続きます。

 

さらに隙間がないことで「計画換気」が計算通りに動くので、アレルギーの原因になる汚れた空気や湿気も、きちんと外に出してくれます。

 

 

見えない場所への投資が、家を守る

 

どんなに内装をおしゃれにしても、壁の中で柱が腐っていたら資産価値はありません。

 

見えない部分にお金と手間をかけて、湿気による腐食リスクを徹底的に排除する。そうすれば、将来のメンテナンス費も抑えられますし、何より安心して長く住めますよね。

 

比較項目一般的なリフォームカワノの高気密リノベ
壁の中断熱材を詰め込む(潰れあり)ふかし壁でスペースを作り正しく入れる
気密処理特に規定なし(隙間あり)気密シート・テープで完全連続(C値0.5目標)
リスク壁体内結露・カビ・腐食結露リスク極小・長寿命
冬の快適さ足元が寒い・暖房効率が悪い魔法瓶のように保温・足元まで暖かい

 

 

 

まとめ

 

私たちが目指しているのは、見た目の美しさだけではありません。見えない壁の中まで「親切」な家づくりです。

 

「中古だから」と快適さを諦める前に、まずはその家が持っているポテンシャルを、正しく診断してみませんか?数字にごまかしのない、本物の高気密リノベーションをご提案させていただきます。

 

新築を諦める必要はありません。

 

まずは「失敗しない物件探し・住宅診断」から。

 

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よくある質問

 

Q. 中古住宅でも本当にC値1.0以下になりますか?

A. はい、可能です。実際にA邸では0.5を達成しました。ただ、建物の状態によっては柱を直したり、下地を調整するのに通常以上の手間がかかることもあります。まずは住宅診断をさせていただき、現実的な目標とプランを正直にお話ししますね。

 

Q. 気密を高くすると、息苦しくなりませんか?

A. いいえ、実は逆なんです。隙間だらけの家だと、換気がうまく回らずに空気が淀んでしまいます。高気密にすることで「24時間換気システム」が計算通りに動くようになるので、常に新鮮な空気が回るクリーンな環境になりますよ。

 

Q. 高気密リノベーションは費用が高くなりますか?

A. 正直に申し上げますと、一般的なリフォームより初期費用は上がります。「ふかし壁」や気密処理に、職人さんの手間がかかるからです。でも、毎月の光熱費が下がることや、結露で家が傷むのを防げる(将来の修理費が減る)ことを考えれば、長い目で見てとても「賢い選択」になるはずです。

 

 

 

この記事を書いた人

 

川野 真司

株式会社カワノ 代表取締役

「中古買ってリノベなら耐震のカワノ」を掲げ、大分県内における耐震改修工事で12年連続実績No.1を牽引。「親切に」という経営理念のもと、契約を急がず、お客様に「多くの選択肢(間取り・性能・資金・相続)」を提示するスタイルを貫く。常にニコニコ温和な笑顔の裏には、数字と論理に基づいた鋭い視点を持ち、お客様の資産と命を守る「賢い家づくり」を追求し続けている。


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