この事例は、共稼ぎの30代ファミリーが新築ではなくリノベーションを選択し、新築以上の満足を得た例です。
こちらのご夫婦は、築50年の木造平屋が建つ擁壁のある土地を購入し新築する計画でしたが、建て替えには新たな擁壁工事の必要性があり、また思い通りの新築にするためには費用がかかりすぎることが分かり、リノベーションを検討することになりました。
古い住宅でも耐震性や省エネ性を備えた住宅にリフォームできること、予算の中で思い通りの内容にできること、さらに住宅のインスペクション(住宅診断)・耐震診断の結果から、新築同等にできるとのご説明をしたところ、この物件を購入してリフォームすることになりました。
「趣味の絵画や、ピアノとチェロでファミリーライブを楽しみたい。個室は不要で、将来的にゆるく仕切れればよい」と明快なライフスタイルに合わせ、柱や壁を取り払い大きな開口を設けることに。
このご要望と耐震性を同時に満足させるために、この住宅では「J耐震開口フレーム」(YKKap株式会社)を採用しました。
耐震性能としては最も高い、耐震等級3相当レベルにまで上げています。
この事例では、耐震改修補助金(80万円)、長期優良住宅化リフォーム補助金(100万円)、ローン減税(10年間で約200万円)と、総額400万円近い恩恵が受けられ、「想い」のほぼ全てが実現でき、リノベーションの選択に満足した例になりました(写真5〜7)。
中古住宅を購入して、各種補助金制度、減税などを活用する場合、「時間的な制約」「所有者の理解」「仲介不動産業者の協力」「リフォーム会社の姿勢」など、いくつかのハードルがあります。
現状は、「仲介不動産業者の協力」「リフォーム会社の姿勢」が不十分だと感じています。これらは、各業界への啓蒙と消費者からの声が大きくなることにより、改善していくと思っています。
お知らせ
一般社団法人高齢者住宅財団が発行する「財団ニュース」に寄稿させていただきました。
http://www.koujuuzai.or.jp/publications/foundation_news/
特集 安心できる住まいのリフォーム
『耐震改修がもたらす有効性とその実例紹介』
~安心安全だけではない、精度の利活用による様々なメリットや効果について~
※以下よりダウンロードしてご覧いただけます。